日曜大工でも可能な分光器を作ってみました。
実写テストはまだですが、ひとまずご紹介します。
分光器の内部は図のようになっています。
カメラレンズを利用することにした。レンズの交換が簡単。 重量等の問題がなければ、望遠鏡にも取り付けができる。 迷光防止のためにフードもとりつける(ガムテープの芯を利用)。
カメラボディーをそのまま利用した。 カメラファインダーをのぞきながら、スリットへのおおまかな天体導入を行う。 実際にはさらに精密な導入をするため、同架した小望遠鏡を使う。
アルミ板に2枚のかみそりの刃をおき、顕微鏡で覗きながらほぼ平行になるよ うに調節し、瞬間接着剤で固定。
今回は、とりあえず、幅を0.2mmとした(この部分はいろいろ検討が必要)。
できあがったものを、カメラボディのフィルムガイドレール部に
セロテープで固定した。
カメラファインダーの中心とスリット中心をあわせるために、
まずカメラを明るい恒星に向け、ファインダーの中心に正確に向けておき、
スリットをのぞきながら恒星がスリットを通る位置にくるように調節した。
不要になったテレコンバーターのレンズをとりはずし、
マウント部分に5mmのタップをたて、合板にネジ止め。
さらにU字型の金具でしめつけるようにした。
ここに135mmの望遠レンズをとりつける(脱着可能)。
プリズム取り付けの都合上、通常カメラボディ側を向く方を
スリット方向に向けてある。
なお、コリメーターのピントあわせには、このレンズのピント
調節部分を利用する。調節範囲内でピントが出るように、まずピント目盛をほぼ 真ん中あたりにした状態で
スリットに向け、さらに無限遠にピントを合わせた双眼鏡で
コリメータの後ろからのぞき、
ピントが合う位置になるようコリメータレンズの位置を決めた。
五藤光学製対物分光プリズムをそのままコリメータレンズの フィルターネジに取りつけた。プリズムは回転させることができるので、 この部分を使って、スリットの長手方向と分散方向が 直角になるように調整する。
下の写真は、青空に向けて、プリズムの後ろからのぞき込んだ様子。 スリットをとりつける前にとったものだが、 青空の光が分光されている様子がわかる。
冷却CCDカメラ(Meade社製Pictor416)に
メーカー製のカメラレンズアダプタを介し、
カメラレンズ(50mmF1.4)を
とりつけた(スペースに問題ないものならば他のレンズに交換可能)。
取り付け位置は適当に決めた。ネジ1本で固定しているので
分散と直角方向にカメラの向きを変えることができる。
この作業でスペクトル全体がCCDチップにうまく収まるようにする。
なお、集光レンズからプリズムまでの部品は、
分光器内に4本のボルトで浮かせるように設置した板に乗っている。
この部分の高さを調節することで、
カメラレンズと分光器の光軸を調節する(下の写真を参照)。
分光器の底板に、4枚の金具(こたつの足のとりつけ金具)を固定。 この部分のネジ穴を利用して、赤道儀上のいわゆる『マルチプレート』に 固定する。
右上の写真は、分光器のカバーを左側へ開いたところ。 この状態で内部の調整を行う。 撮影時には分光器への余計な光の侵入に細心の注意が必要 だが、テストを繰り返しながら対処する予定。 分光器右側のカバーの上には、ガイド鏡取り付けの雲台を設置した。
目次へ戻る |
ホームページへ戻る |