第40回 彗星夏の学校 2016
履歴
- 2016/07/01 本ページ公開
- 2016/07/16 一部更新
- 2016/07/31 一部更新
- 2016/08/05 輪講論文のabstractの和約を追加
- 2016/08/11 締め切り延長 のお知らせ等を追加
- 2016/09/05 当日のプログラムを掲載
- 2016/09/06 全体の内容を整理
- 2016/10/27 開催結果報告を掲載
- 2016/11/20 集録について のお知らせを追加
- 2017/02/07 集録について を一部修正
[ご連絡]
・連絡も兼ねたメーリングリスト彗星夏の学校MLです。まだの方はご参加お
願いします。
【開催報告】
2016年9月10日(土)〜11日(日)会津大学において彗星夏の学校2016を開催しました。
おかげさまで40回目の記念に相応しく大変充実した会となりました。
研究会は1日目11名、2日目13名が現地参加。
遠隔ではソウルから石黒さん、京都から河北さんの2名がSkypeで両日とも参加してくださいました。
発表は9名で彗星、小惑星、オールトの雲、宇宙情報科学、将来探査など
幅広いテーマでアマチュアから最先端の専門家の貴重なお話をお聞きすることができました。
輪講は3名が担当し論文の著書石黒さんがSkypeでリアルタイムに質問に答えてくださるという贅沢な時間でした。
懇親会は会津東山温泉「向瀧」で参加者のご家族含めて13名で美味しい食事とお酒とともに楽しい歓談が行われました。
会津大学LOC出村裕英先生、平田成先生、小川佳子先生には会場設備やSkype接続など大変お世話になりました。
参加された皆様、募集に協力してくださった皆様も本当にありがとうございました。
感想・コメントなどありましたら、MLにもぜひご報告ください。
【次回の開催について】
決定次第お知らせします。
2)追加
【集録について】
原稿はweb集録・紙の集録になります。
どちらか一方のみをご希望の場合はお知らせください。
締め切りは3月31日(金)です。
2015年以前に提出し忘れたものがあれば、合わせて受け付けます。
※秋澤さんが作成してくださったフォーマットがありますのでご利用ください。
http://www.geocities.jp/css2015css/CSS2015_Format.docx
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彗星夏の学校2016 太陽系小天体セミナーLOC:蓮尾、橋本、匠
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終了しましたが、以下記録のため残しておきます。
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☆彡 彗星夏の学校2016のご案内 ☆彡
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第40回 彗星夏の学校 2016 ホームページ
http://www.geocities.jp/ken_sugawara_comet/css/2016/index.html
★彗星夏の学校2016について
★開催概要
★当日のご案内
★プログラム
★輪講論文
★彗星夏の学校2016について
「彗星夏の学校」 とは、年に一度、プロやアマチュアの彗星観測者・研究者が集まり、
彗星の物理・化学等に関して議論する勉強会です。
彗星夏の学校の第一回は1976年に仙台で開かれ、今年で40回目となります(1999年は開催
されていない)。
比較的少人数の研究会ですので、じっくりと勉強することができます。
彗星以外の関連天体(小惑星・流星)に関する発表も歓迎します。
今年は40回目を記念して、国立天文台渡部潤一副台長の故郷、会津での開催となります。
彗星や太陽系小天体に興味のある方は奮ってご参加ください。
★開催概要
開催日:2016年9月10日(土)13:00集合〜11日(日)12:00(1泊2日)
場 所:会津大学
http://www.u-aizu.ac.jp/intro/
〒965-8580 福島県会津若松市一箕町鶴賀
JR 会津若松駅から、バス・タクシーで10分
宿 泊:「向瀧」会津随一の老舗温泉旅館
http://www.mukaitaki.com/
費 用:25,000円(1泊2食、夕食会・温泉込み)、
日帰りの方で夕食会・温泉に参加の場合7500円
定 員:15名程度(向瀧 宿泊 13名)Skype参加も可
締 切:8月20日(土)24時
(#参加申込みは締め切りました。)
★当日のご案内
*集合・受付
9/10(土)13:00 会場の受付にて会費をお支払いください。
*大学までの案内
http://www.u-aizu.ac.jp/access/
*会場:会津大学研究棟東棟3階北端M11教室
(階下に道案内の張り紙あり)
http://www.u-aizu.ac.jp/intro/campusmap/
*研究棟自動ドアの会期中開錠時間
9/10(土)12時から18時 (会期13:30から17:00)
9/11(日) 8時から14時 (会期 9:00から12:00)
#時間内での入退場をお願いします。
*路線バスは本数が少ないため、徒歩かタクシー相乗りが便利です。
タクシーの場合は、会津大学研究棟東口まで、とお伝えください。
1,000円程度。
*路線バス時刻表(日曜日は注意)
https://www.aizubus.com/rosen/pdf/01-023.pdf
駅前ロータリーで運転手さんに確認して乗ってください。
「会津大学前」よりも一つ先の「船ケ森(ふながもり)」が大学研究棟東口に近いです。
#10日、早めに来る方は若松駅12:10発ー船ケ森12:21着が使えそうです。
★プログラム
#当日も適宜変更する場合があります
☆1日目:9月10日(土)
13:00 集合・受付
13:30 開始 あいさつ
13:40 現況報告 柳 信一郎
13:50 発表 荒貴 源一 「彗星発見:昭和58年5月3日」
14:15 発表 平田 成 「小惑星の地質」
14:40(休憩)
14:50 発表 古荘 玲子 「彗星に関して」(仮)
15:15 報文紹介 野上 長俊
D.A.Mendis, M.Horanyi “Dusty plasma effects in comets”
15:40(休憩)
15:50 輪講I 石黒 正晃(Skype)、
蓮尾 隆一、西田 信幸、匠 あさみ
Ishiguro, M. et al. ApJ 778, 19(2013) ”17P/Holmes: Contrast in
activity between before and after the 2007 outburst”
16:50 連絡
17:00 終了
「向瀧」へタクシーで移動、夕食会 ☆☆☆
☆2日目:9月11日(日)
09:00 連絡
09:05 輪講II 石黒 正晃(Skype)、
蓮尾 隆一、西田 信幸、匠 あさみ
(輪講Iの続き)
09:45(休憩)
09:55 発表 河北 秀世(Skype)
「アマチュアによる天体分光学の現状と今後:彗星編」
10:20 発表 出村 裕英 「会津大学CAIST/ARC-Spaceのとりくみ」
10:45(休憩)写真撮影
10:55 発表 谷口 義明 「オールトの雲はあるのか?」
11:20 発表 渡部 潤一 「彗星探査計画について」
11:45 まとめ
12:00 終了
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★輪講論文
Ishiguro, M. et al. ApJ 778, 19(2013)
”17P/Holmes: Contrast in activity between before and after the 2007 outburst”
<内容>
Abstract:
木星族彗星 17P/Holmesは1892年と2007年にアウトバーストを起こした。特に2007年のア
ウトバーストは過去一世紀において最大のアウトバーストであったことが知られている。
しかし、アウトバーストが予測不能な現象であるがゆえに、アウトバーストが起きる前の
彗星の活動についてはほとんど知られていない。加えて、核の物理的な状態の時間進化も
系統的に研究されたことがない。この論文で、我々は2007年のアウトバースト前後の可視
光と中間赤外での観測に基づき、17P/Holmesの活動状態について調べた。我々は、アウト
バースト前には彗星核の表面に近い氷成分がほとんど枯渇した状態にあったものが、2007
年のアウトバースト後は活性化されていたことを見つけた。型どおりに1μmのダスト粒子
のモデルを考えると、アウトバースト前に活動的だった各表面の面積は0.58%±0.14%で
あったとの結果を得た。この活動領域の面積は2007年のアウトバースト後はおよそ50倍に
なった。我々はまた、1μmよりずっと大きな粒子が遠日点付近で観測されたダストの尾で
支配的であったことも見つけた。
この粒子の大きさに基づくと、日心距離 4.1AU に於いて、ダスト生成率は>〜170kg/秒
であり、これは遠日点通過時でも核は活動的であることを示唆している。核の色はダスト
粒子や平均的な木星族彗星の色に近いが、多くのカイパーベルト天体の色とは異なってい
る。このことは太陽系内の氷天体の色は個々の天体に固有のものであることを示している
のかもしれない。これらの結果に基づき、2007年のアウトバーストに於いて、核表面の物
質が76mの厚さに亘って吹き飛ばされたと結論付けた。(蓮尾 隆一)
1. Introduction
2. Observations and Reduction
3. Results and Discussion - 3.2 Photometry of Inner Dust Coma
3.3 Dust Mass-Loss Rate - 3.4 Fractional active Area of the Nucleus
3.5 Dust Tail Morphology - 3.6 Total Mass and depth Excavated by the Outburst
3.7 Dust Color - 4. Summary - A. Contribution of Dust…
なお、著者の石黒さんより下記の論文もご紹介いただきました。
続編として同じ研究室の学生さんの論文に興味深い結果が出ているので概要だけでも眺め
ておくと良いそうです。
Kwon, Y. et al. ApJ 818, 67 (2016)
“Monitoring Observations of the Jupiter-Family Comet 17P/Holmes during its
2014 Perihelion Passage”
(arxiv)
また、事前に質問等がありましたら、著者及び共著者に問い合わせることもできますので
お知らせください。
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●質問・お問い合わせ asami.takumi@nao.ac.jp(匠)
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彗星夏の学校2016 LOC:
蓮尾、橋本、匠(太陽系小天体セミナー) 出村、平田、小川(会津大学)
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